消費生活アドバイザー 受講

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消費生活アドバイザーとは

近年、社会環境は国際化・少子高齢化・情報化・規制緩和などの影響で大きく変化しています。
さらに、地球環境なども社会環境に大きな影響を及ぼしています。
その中で消費者問題も多様化・複雑化し、消費者は安全・安心を求める時代になっています。
企業は、変化する社会環境の中で消費者の視点に立った姿勢が求められており、それを支える人材を必要としています。

消費生活アドバイザーは、消費者と企業のパイプ役として消費者の意見を集め、企業の経営に反映させ、消費者に適切なアドバイスをする役割をする資格です。
資格試験は年1回で、1980年より(財)日本産業協会が行っています。
消費生活アドバイザーは、企業のお客様相談室をはじめ、消費者講座の講師活動など消費者への啓発や、広報、調査・研究、消費者センターでの相談などで幅広く活動しています。

消費生活アドバイザーは消費者問題、消費者関連の法律、経済、企業経営、生活基礎知識、地球環境と広い知識を持っていなければなりません。
このため、しっかりと消費生活アドバイザー資格講座などを受講し、幅広い知識を得ることが大切です。
また、普段から新聞やニュースなどの経済や消費関連問題に関心を持ち、それについて自分の意見を持つことも大切です。

消費生活アドバイザーになるためには、講座の受講、消費者関連の本を読むなど、知識を得るための勉強が必要です。
講座には、(財)日本産業協会の行っている通信講座やスクーリングをはじめ、ユーキャンなど資格講座、NACS(日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会)の行うものなど多数あります。
通学講座や通信講座など受講の方法も様々です。
消費生活に役立つこの資格にぜひ挑戦してください。

消費生活アドバイザー試験

消費生活アドバイザーの資格を得るには、年1回行われる試験に合格しなければなりません。
試験は(財)日本産業協会が行っています。
試験は1次試験と2次試験があり、1次試験合格者が2次試験を受けることができます。
そして、2次試験を合格した人のうち消費者関連の仕事の経験のある人は経歴書を出すことで、実務経験のない人は研修を受けることで、晴れて消費生活アドバイザーとなります。
1次試験を合格し、2次試験が不合格となった人は、その翌年に限り1次試験免除となり、2次試験のみを受けることができます。

1次試験は、択一試験です。
第1時限は生活基礎知識80分、第2時限は消費者問題、消費者のための行政・法律知識で60分、第3時限は消費者のための経済知識で80分の試験です。
1次試験の合格基準は原則として、平均正解率65%程度以上です。

2次試験は、論文試験と面接試験です。
論文試験は、2時限に分けて行われ、1時限につき0分です。
1時限目は、消費者問題、行政知識、法律知識2問の4題の中から1つを選びます。
2時限目は、経済一般知識、企業経営一般知識、生活経済、地球環境問題・エネルギー需給の4題の中から1つを選びます。
1つの論文につき800字以内です。
合格基準は評価A~EのうちC以上が合格範囲です。

面接は、試験委員3人と受験者1人の個人面接を行います。
合格基準は評価A~CのうちB以上が合格範囲です。

消費生活アドバイザーの合格を目指し、1次試験対策だけでなく、2次試験のための講座も行われています。
試験であがらないよう、講座を受講して本番に備えると良いでしょう。
模擬試験や模擬面接など受講して、実力を出して合格を目指しましょう。

消費生活アドバイザー試験の範囲

消費生活アドバイザーの試験は広範囲に及ぶ知識が必要となります。
試験はどのような範囲から出題されるのかを説明します。

・生活基礎知識
1.医療と健康
2.社会保険と福祉
3.余暇生活
4.衣服と生活
5.食生活と健康
栄養素、食品成分の概要、および健康との関係について。
6.住生活と快適空間
7.商品・サービスの品質と安全性
8.広告と表示
9.暮らしと情報
電子情報化に関するルール、セキュリティ対策、問題点など。

・消費者問題
消費者問題発生における歴史や社会・経済的背景と、最近起こっている消費者問題。
日本および欧米における消費者活動の歴史や現状など。

・消費者のための行政・法律知識
1.行政知識
消費者行政の歴史、役割、内容、仕組みについて。
国際機関における消費者保護などの動向について。
2.法律知識
消費者基本法をはじめ、消費者契約に関する法令の目的・内容について。
公正で自由な競争に関する法令や消費者紛争処理の手続きに関する制度。
生活環境やリサイクルに関する法令の目的・内容。

・消費者のための経済知識
1.経済一般知識
2.企業経営一般知識
3.生活経済
4.経済統計と調査方法の知識
5.地球環境問題・エネルギー需給

このように広い範囲の知識が要求されるので、講座の受講はかかせません。
しかし、どれも生活に密着した知識です。
自分に合った講座を受講し、知識を身につけることで必ず毎日の生活の役に立ちます。
そして、消費生活アドバイザーの資格をぜひ取得して活躍してください。

消費生活アドバイザーになるための必読書

消費生活アドバイザーになるための方法は、講座の受講だけはありません。

消費生活アドバイザーの必読書と言われるのは、「くらしの豆知識」「ハンドブック消費者」です。
「くらしの豆知識」は、毎年9月頃、国民生活センターより発売されます。
試験前には、最新の「くらしの豆知識」を入手してください。
その内容から、試験問題がよく出題されています。
試験対策としてだけでなく、消費者が気をつけるべき、悪質商法の情報やクーリング・オフなどの方法や相談機関の一覧が掲載されているので、くらしの情報や知識を得ることができ、生活に役立ちます。
コンパクトなサイズなので、バッグに入れていつでも読むこともできます。
販売委託先の(社)全国消費生活相談員協会に注文したり、書店でも購入できます。

「ハンドブック消費者」は、発行年度は決まっていないため、最新のものを手に入れましょう。
発行は、内閣府国民生活局です。
消費者政策や消費者政策の具体的施策が掲載されています。

この他にも、雑誌では、国民生活センター発行の「月刊国民生活」、日本消費者協会発行の「月刊消費者」、関西消費者協会発行の「消費者情報」があります。
どれも、最新の消費者情報、消費者問題、消費者関連法の改正や施行の情報を得ることができます。

また、過去問題集も販売されていますので、出題の傾向を知るうえでも入手しておきましょう。

時事問題も出題されますので、新聞やニュースもしっかり目を通して自分の考えもまとめておくことが大切です。
新聞は、日本経済新聞がお勧めです。

最新の情報を得たうえで、知識を確かにするために、講座や模擬試験などの受講が望ましいのです。

消費者の権利と責任

消費生活アドバイザーとして知っておいて欲しいのは、消費者の8つの権利と5つの責任です。
講座を受講した場合、おそらく最初に覚える項目です。

消費者団体の国際的組織であるCI(国際消費者機構)は、消費者の8つの権利と5つの責任を1982年に提唱しています。

消費者の8つの権利は下記の通りです。
1.基本的生存の権利
2.安全である権利
3.知らされる権利
4.選ぶ権利
5.意見を反映される権利
6.救済を受ける権利
7.消費者教育を受ける権利
8.健全な環境の中で働き生活する権利

この中の、安全である権利・知らされる権利・選ぶ権利・意見を反映される権利は、アメリカ大統領ケネディが1962年に提示したものです。
その後、フォード大統領が5番目の権利として、1975年に消費者教育を受ける権利を確立しました。
それに、基本的生存の権利と健全な環境の中で働き生活する権利を加えて、8つの権利となりました。

消費者の5つの責任は次の通りです。
1.鋭い批判精神と自立
2.自己主張と行動
3.社会的関心
4.環境への自覚
5.連帯

権利も責任も消費者が生活していく上でとても大切で基本的なことです。
消費者の8つの権利は、基本理念として2004年施行の消費者基本法にも消費者の権利として位置づけられています。
権利を行使し、責任をまっとうしてこそ、良い消費者、良い消費生活アドバイザーとなれるのです。
難しいことばが並びますが、受講する際には、しっかりとそのことばの意味の深さを知ってください。

消費者基本法

戦後のめざましい日本経済の発展によって、復興を遂げたものの、重大な消費者被害も発生するようになりました。
1955年(昭和30年)森永砒素ミルク事件、1962年(昭和37年)サリドマイド事件、1968年(昭和43年)カネミ油症事件などの消費者問題が社会問題となりました。
消費者は情報力・交渉力において企業とは大きな格差があり、行政によって保護されるべきという考えが起こりました。
そして、消費者保護行政の基本方針が必要となり、1968年に消費者保護基本法が公布・施行されました。

2004年6月、消費者保護基本法は抜本的に改正され、消費者基本法と改められ、公布・施行されました。
改正の背景には、消費者を取り巻く経済社会情勢の大きな変化、消費者相談が激増・多様化、企業の不祥事の続発があります。
改正のポイントは、消費者が安全な商品やサービス・必要な情報を得られること、消費者被害が生じたとき、適切かつ迅速に救済されることが消費者の権利として明記されたことです。
消費者の権利の尊重と自立の支援が、基本理念の柱となりました。
事業者に対しては、消費者の知識・経験・財産の状況などに配慮する適合性の原則、自主行動基準の作成が明記されました。
消費者契約の適正化や消費者教育の充実も消費者基本法に明記されています。
内閣府に置く消費者保護会議も消費者政策会議と名称が変わりました。
そして、消費者は知識の修得等に努めることも明記されました。

消費者は保護されある立場から、自立することが求められる時代となっているのです。

消費者を支援する立場にあるのが、消費生活アドバイザーです。
消費者が権利を行使し、責任を果たす手助けができるよう、しっかりと学習し、ぜひ消費生活アドバイザーの資格を取得してください。
消費者問題の流れを講座などの受講で学びます。
受講で得た知識をしっかりと活かすよう、頑張ってください。

民法

民法は1896年(明治29年)制定され、1898年(明治31年)に施行された法律です。
その後、何度も改正され、数多くの法律の中でも、私達の生活に最も密接に関係しています。
日常で起こる様々な事柄に関して規定されているため、範囲が広く、条文数も1044条と膨大です。
相続や、契約、不動産の登記など様々な規定が民法にはあります。
遺失物の所有権取得期間に関することも民法で決められているのです。

民法は様々な法律の基礎となっていて、消費者関連の法律もこの民法を補足する形で作られているので、消費生活アドバイザーは、消費関連に関しての民法の規定を把握しておかねばなりません。
民法における消費者関連の規定の例を挙げます。

契約したのに、商品が届かないという場合は、民法における債務不履行です。
どうしても商品が届かない場合には、契約の解除や、それによって損害があった場合には損害賠償請求ができます。
この場合の契約解除は、契約の履行をもう1度求め、それでも契約が実行されないと契約解除ができます。
また、損害賠償額も場合によっては、とんでもない金額になる場合があるので、常識的な範囲の損害しか賠償請求できません。
ただし、売主が特別の損害が発生することを予見していたか、予見が可能な場合には、それ以上の損害賠償を請求できます。
債務不履行には、この他、届いた商品が動かないので交換を要求できるなどの規定もあります。

しっかりと民法を勉強するためにも、講座などの受講は大切です。
受講で得た知識を消費生活アドバイザーとなって、ぜひ活かしてください。

消費者契約法

消費生活アドバイザーが知っておかねばならない法律の1つが消費者契約法です。
講座などの受講の際には必ず学習する法律です。

消費者契約法は消費者被害が急増する中、平成12年に成立し、平成13年施行されました。
消費者と事業者間の契約、いわゆる消費者契約に関して、事業者の不当行為があった場合に、この法律に基づき消費者は契約の取消し、条項の無効を主張できるようになりました。
簡単に言えば、事業者が嘘をついた場合、契約解除ができるということです。

消費者契約法における不当行為とは、不当勧誘行為と不当契約条項です。
これらについて次に説明します。

・不当な勧誘行為
1.不実告知
この機械を取り付けると電話料金が安くなるといって商品を販売など。
2.断定的判断の提供
元本保証がない商品を確実に値上がりすると言って販売するなど。
3.不利益事実の不告知
マンションの眺望良好をうたいながら、実は隣接マンション建設を知っていながら販売していた、など。
4.不退去
消費者が帰って欲しいと言っているのに、帰らずに勧誘を続ける。
5.監禁
事業者の販売店などで、消費者が帰りたいと言っているにもかかわらず、帰らせずに長時間に渡って勧誘を続ける。

・不当契約条項
1.事業者の損害賠償責任を免除する条項
いかなる事由があっても事業者は一切責任を負わないとする条項。
2.消費者が支払う損害賠償額を予定する条項
消費者が解約した場合に、支払い済み代金を一切返金しないという条項など。
3.消費者の利益を一方的に害する条項
賃貸借契約に置いて、借主に通常の使用に伴う損耗に関しても原状回復義務を課する条項など。

このような、不実告知での契約の取消し、不当条項の無効を主張できるのです。
この知識があれば、不当な契約に対抗することが可能です。
このような消費者のための契約を知って、消費者の自立支援を手助けするのも消費生活アドバイザーの役目です。
講座などの受講によって知識を深め、役立ててください。

特定商取引法 ― 訪問販売

消費生活アドバイザーの試験で、試験にも論文にも必ずといっていいほど出題されるのが、特定商取引法です。
特定商取引法は、不意打ち的に行われトラブルの生じやすい取引から消費者を守るための法律で、訪問販売などクーリング・オフが適用される法律と言った方がわかりやすいと思います。

特定商取引法は、訪問販売・電話勧誘販売・通信販売・特定継続的役務提供・連鎖販売取引(マルチ商法)・業務提供誘引販売取引(内職商法・モニター商法)を規制する法律です。
それぞれの取引に関して行政規制と民事ルールを定めています。

ここでは、訪問販売についての規制を説明します。
訪問販売は、店舗以外の場所で行う、商品や権利の販売やサービスの提供を指します。
自宅への訪問販売をはじめ、喫茶店や路上での販売、公民館などの展示販売や、ホテルを一時的に借りて販売するなど、店舗とみなされないものが該当します。
営業所で行われた契約でも、キャッチセールスで店舗に連れて来られたり、営業所に呼び出すアポイントメントセールスも訪問販売とみなされます。

・行政規制
事業者は訪問販売を行うときに、事業者の氏名、契約の目的、販売する商品の種類を消費者に告げなければなりません。
契約締結の時には、必ず書面公布が必要です。
書面には、価格・代金の支払い時期と方法・引渡し時期・事業者の氏名などが必要です。
そして、クーリング・オフについての説明を赤字で記載しなければなりません。
嘘の内容を言って勧誘する不実告知、不都合な内容は説明しない故意の不告知、脅したりして勧誘する威圧・困惑、勧誘目的を告げずに公衆の出入りのない場所で勧誘行為を禁止しています。

・民事ルール
クーリング・オフは、書面を受け取った日から数えて8日以内ならば、消費者は事業者に対し、書面で申し込みの撤回と契約の解除ができます。
書面を受け取ってない場合や、書面に不備がある場合、クーリング・オフ妨害があった場合は、新たに書面を受け取ってからクーリング・オフの期日が始まります。
不実告知や故意の不告知で契約を申し込み、承認した場合には、その意思表示を取り消すことができます。

特定商取引法は重要な法律ですので、講座などの受講の際には時間をかけて説明を受けるはずです。
しっかり受講して、消費生活アドバイザーの資格を取り、生活や仕事に活かしてください。

特定商取引法 ― 電話勧誘販売

消費生活アドバイザーになるために講座などを受講すると、必ず特定商取引法を勉強します。
ここでは、電話勧誘販売について説明します。
特定商取引法での電話勧誘販売とは、事業者が電話をかけ、もしくは電話をかけさせ、その電話によって行う勧誘による取引形態です。

・行政規制
事業者の氏名、勧誘をしている人の氏名、販売しようとする商品、勧誘の目的である、ということを消費者に告げなければなりません。
また、電話勧誘の際に消費者から契約しないという意思表示をされた場合は、再勧誘を禁止しています。
契約締結には書面公布が必要です。
書面には、価格・代金の支払い時期と方法・引渡し時期・事業者の氏名、契約締結の年月日などが必要です。
そして、クーリング・オフについての説明を赤字で記載しなければなりません。
商品の引き渡しを受ける前に代金の全部・一部を支払う前払い式電話勧誘販売では、代金を受け取った後、商品の引渡しが予定通りできない場合、申し込みの承諾をするかどうかなどを記載した書面を渡さねばなりません。
嘘の内容を言って勧誘する不実告知、不都合な内容は説明しない故意の不告知、脅したりして勧誘する威圧・困惑を禁止しています。

・民事ルール
契約の書面を受け取った日から数えて8日以内ならば、消費者は事業者に対して書面で申し込みの撤回。契約の解除ができます。
書面を受け取ってない場合や、書面に不備がある場合、クーリング・オフ妨害があった場合は、新たに書面を受け取ってからクーリング・オフの期日が始まります。
不実告知や故意の不告知で契約を申し込み、承認した場合には、その意思表示を取り消すことができます。

消費生活アドバイザーとなるには、この知識は不可欠です。
しっかり講座などを受講し、知識を得ることで、悪質商法から身を守ることができます。